2011年5月29日日曜日

もうこちらに着いて1ヶ月以上が経った。
最初の2週間くらいは右も左もわからなくて、ものすごく長く感じた。
もうここからはあっという間に時間が経っていくのだろう。



1ヶ月で本当に沢山の方に出会えた。人が人を繋げて出会わせてくれた。
ここでも幸いにまわりの方に恵まれた。
今の家に住むことになったのも、素敵なカフェが近所にあることも、すべてが鳥肌が立つほどの幸運だった。
慣れてくると感謝を忘れそうになる。





誰一人知らない町に飛びこんできたけれど、あっという間に全部が日常になった。
ブログに「ドイツ暮らしイェー!」みたいなことを書こうと努力してみるも、もうサッパリ
浮かんでこない。そしてブログの更新は滞る。書きたいことは書けなくなる。



所詮僕が書けることは、半径1メートル程度の狭い世界の日常だけだ。
どこにいても、ただひたすらに時間は連続していく。
ベルリンにいても日本にいるときと同じように僕は世界を変えられる。
どこにいるかは大した問題じゃない。
僕の世界はすごく狭い。


頭がスッキリして物事がシンプルに見えてきたのは、この場所に来てからだ。
失業率17%の経済的に豊かでないこの町と、ここで出会えた人のおかげだ。
本当に自分にとって大事なのは何かよく考える。
日本にいるとき程やることは多くないし、自分の自由なペースで働いているから余計にかもしれない。
考える機会と時間が多くある。


今週からVHS(公共の教育施設)のドイツ語コースにも通いはじめた。
毎朝7時に寝る生活から一転、毎朝7時くらいに起きているが、これがめちゃめちゃ楽しい。
色んな国から、一つの教室に集まる。年齢も幅広い。
たった20人ほどのクラスだけど、休み時間はみんなでコーヒー飲んだり、のんびり仲良くしている。
だれも年なんて気にしてないから話すのも楽だ。
まだみんなドイツ語が話せないけど、最近は徐々に覚えたドイツ語を使い始めた。


やばいもう4時30分か。
月曜日ちゃんと起きないと。

では、好きな曲を。







2011年5月17日火曜日

ヌテラとカレー

ヌテラ(Nutella)はドイツ人のデブの素らしい。http://p.tl/ffy4

ずっと朝食は玄米フレークみたいなのとヨーグルトだったが、最近変化が起きた。
ヌテラだ。
フレーク食べるより、ヌテラとパンを組み合わせた方が安くあがる。
ビックリ安くて(高さ30センチくらいで50セント程)そこそこイケるパンにヌテラを塗れば、ほらご馳走に早変わり。
最近はヌテラも高いとJaブランド(スーパーで取り扱ってる恐ろしく安い商品をだすブランド)のパチモンに切り替えた。
多少粉っぽいけど、まだイケる。
水代わりのオレンジジュースもやめて、水に切り替えた。
ちなみにこっちの水は基本が炭酸ガス入りだ。

夕食は毎日休むことなく自炊。
パスタパスタカレーパスタみたいな感じだけど。
ロシアの餃子も作ったりした。

料理はめちゃめちゃおもしろい。
味がキマった時の喜びはもう格別。

頭の中で段取り組みながらテキパキ動く。
中3のとき借金してBC.RichUSAのギターを買った。
高校入学と同時に借金返すために半年だけファミレスバイトしたことがある。
その勘が戻ってくる。
全部順序だてて、とにかく時間と体力のロスがないように動いていくのだ。

自分でやってる分にはゲーム感覚で楽しい。
でもあの戦場のようなキッチンは、もう御免だ。

今ハマっているのはカレー。
もちろんスパイスから調合して作りあげる。
集まればカレー談義に花が咲く。
「あそこのマーケットのスパイスは安い!」「Kreuzbergにインドの量販店があってだね」…。
僕がカレーの話ばっかしてるせいかもしれないけど、カレー作るの好きな人本当に多いと思う。

こないだは青木さんとイーノさんのとこにカレー研究にいった。
ンマイ。
セロリとにんじんでダシをとった優しい味を堪能した。


Inaoさんの「カレーは味噌汁」の言葉には痺れたな。
味噌汁みたいに一人一人絶対味違うって意味。
だから、カレー作るのも食べるのも面白いんだよね。


昨日は川口ゆいさんのダンスとモハンマドの太鼓を聴きに近くのダンス場にいった。
ダンスは今まで縁がなかったけど、コンテンポラリーのダンスにすごく興味を持っている。
見る機会が多いからかな。
体が動き始めたとき、場の空気が変わるあの瞬間が好きだ。
勿論モハンマドの太鼓も、そりゃあすごかった。


昨日作ったキーマカレーは、すごく良い出来だった。
ヨーグルトカレーはこないだ酸っぱくなりすぎて失敗したので、今度は美味しいカレーにしたいな。
6月に我が家で開催予定のカレーパーティーと、帰国後の出張カレー屋「東郷カレー」のオープンを目指して今宵も研究に励むよ。

2011年5月6日金曜日

tacheles

先日のベルリン初のクラブだけど、とにかくすんごい安かった。
入場のチャージは5ユーロ。


SO36という老舗のクラブで、来月からのスケジュールではGWARとかThe Adictsとかがライブをやる。日本からもChurch of MiseryがEYEHATEGODとカップリングでライブをしにくるようだ。

普通にみんなタバコを吸ってたのが、ちょっと残念だった。




ここ数日はかなり寒い。予報を見ると最高気温が12℃とか。
とても半袖では町を歩けない寒さだ。




家の近くの通りを歩いて10分くらいいったところにTacheles(タヘレス)というちょっと度肝を抜かれる建物がある。



廃墟ビル丸ごとクリエイターが占拠しているトンデモない建物だ。
超汚いし、壁に書かれた絵もそりゃもうすごいことになっているし。なんか変なニオイするし、初めてきたときは「ナンナンダ!」と思ったが、2回目にはもう大分慣れていた。
fuckparadeのミーティングとかもやってるみたい。



もう一昨日のことになるが、ここで家主の友人のchuuuさんとKuriさんがタヘレスの仲間とライブペインティングをやるというので見に行った。



日本への思いと、反原発の思いを込めた60分のパフォーマンスはあっという間。
視覚でこんなに気持ちよくなったのは初めてだったかもしれない。
これがずっと続くと良いのにな、と感じた。心地よかった。



全部終わったあと。



ドイツの首都ベルリンには日本人がとても少ない。
300万人のうち3000だか4000人だかと言われている。
0.1%だ。
だから、日本人のネットワークはとても密。
知り合いの知り合いとかだったらすぐに繋がるし、共通の知人がいることも多い。
誰も知り合いがいない町に飛び込んできたけど
動けば、知り合いの数はすごい勢いで増える。

反対に、なかなかドイツ人の友人はできなかった。

毎日刺激的だけど、これじゃあ日本いるのとあんま変わらんじゃん!と思った。
でもここにきて2週間、ようやく少し突破口がみえてきた気がする。かな。

明日はVHS(日本だと地域のコミュニティセンターみたいなとこかな)のドイツ語講座の入学試験。といっても定員割ってればスコアはいくつでも入れるので、ただのクラス分けのための到達度測定なんだけど。


VHS=volkshochschuleへの入学はこっちに住民票があることが条件。
どうしてもここに入りたくて早く住所を確定させたかった。


なんたってVHSのドイツ語コースは、3ヶ月で100ユーロ程度という超破格の安さ。
流石、教育大国ドイツ。国民の教育には手厚いようだ。


金曜日の今日からは休日ノリ。
一週間のなかでも多くのイベントがある時期。
8日はMariaというクラブで日本へのチャリティイベントだ。

ああ、また週末がやってきたんだな。


そうそう
クラブのスケジュール見てたら見つけて、XJAPANスタンディングなんてみること一生ないだろと思って、40ユーロだったからベルリン公演のチケットとったんだけど
で整理番号400番だったんだけど
ねえ
日本だと東京ドーム埋まるよね
これ、大丈夫?


                                                    



2011年5月2日月曜日

May day

今日はメーデーだった。

前夜祭の昨日は家の前にパトカーが12台も止まっていて、不穏な雰囲気だった。


家からの写真。すごくわかりにくいけど、奥にいるのがデモ。パトカーが道を封鎖している。
シュプレヒコールもあげまくりで、おっかなかった。
家のあるRosenthaler通りはデモの通り道になることは多々あるが、集会所になることはこれまでなかったそうだ。




メーデーの今日5月1日はKreuzbergで大規模なデモ集会が行われた。

もともと労働、雇用条件の改善を求めるためにおこなわれるデモだ。
外国人労働者は目の敵にされるかもしれない。

でも、当然行ってきた。
僕はドイツで労働していないから強気だ。


駅についたら、いつもよりもたくさんの人がいる。
いつもと違う雰囲気の通りをテクテク歩いて集会所へ。







あれ、完全に祭りだ。
Das ist Party.

おっかなびっくりしている僕の心配をよそに、トルコ人も他の国の人もみんな混ざってピースフルにメーデーを楽しんでいる様子だった。

通り中にに約20もの特設ステージが設けられ、ジャンルも様々な音楽が演奏されている。

クラブは外にスピーカー持ち出して、真っ昼間からガスガス4つ打ちを響かせる。
踊り狂う若者。そしてビール、ビール、ビール。


僕も混ざる。音に合わせて揺れる揺れる。
すんごい気持ちよくなって1時間程いついてしまっていた。
気付いたら、身動きがとれないほどの人だかりだ。


「こんだけ音楽やってたら、一つくらいあるだろ」と思ってたんだけどやっぱやってた。

デスメタルだ。
間にモッシュパートを挟みつつ、ブラストを切り込ませる感じのよくあるニュースクールだったけど、普通のおばちゃんがメロイック掲げてたり、おじちゃんがいきなり吠えたりしてた。
やっぱりメタルは身近な音楽なんだろう。



昼間はなんともゴキゲンでニコニコしている彼らだが、夜には万人単位で一斉に暴徒と化すという。
毎年3000人規模の逮捕者がでるとのことで、スケールも桁違いだ。
本気で危ないデモで、トルコ人の店が破壊されたり、道歩いてるだけでとばっちりで逮捕されたりするらしい。
帰りには駅前で機動隊が待機して、これから大事が起きるのだということがわかった。


僕は帰って、パスタをつくった。


明日は住民届、大使館に在留届、スパイス探しとカレー作り、夜はベルリン初のクラブと大忙し。
先日ラムの焼き肉をおごってくれた日本料理店の店長がDJをするそうなので遊びにいってくる。
こぼれ話だが、ベルリンでは店内で喫煙ができない。副流煙から従業員を守るためだ。
これには信じられないことに、バーもクラブもライブハウスも含まれる。
つまりベルリンのクラブでタバコを吸っているように見える人は、実はタバコを吸っていないということだ。